11月6日 vsパイレーツ 「ゆめのまにまに」

 

第一章 「行ってまいれ!!」

 

「首領さま!起きてください!首領さま!首領さま!!」

 

「ん・・・」

 

「もう!首領さま、いつまで寝てるんですかっ。相変わらず、すごいイビキでしたよ。起きてください!」

 

「む、わかっておる。そう騒ぎ立てるでないぞ、GG狸よ」

 

吾輩は、全国の狸界を束ねるとてつもなく偉い狸である。

この世に生を受けてから2万年はゆうに越えており、いつのまにか自分の名前も忘れてしもうた。覚えておることといえば、自分が大狸であること、宇宙征服を企んでおること、黒海関に似ていること、の3つくらいである。聖護院に居を構えており、西の男狸から「首領さま!」、東の女狸からも「首領さまぁ」とモテモテで日々忙しい毎日を送っておる。

 

「首領さま、到着でございます。宇宙征服の初陣を担う有望な若者9人が参上いたしまいた!!」

 

そうであった。いよいよじゃ。苦節2万年、とちょっと。吾輩の野望が現実になる時がついに来たのじゃ。

 

「うむ。みなのもの大儀であったな」

 

「首領さま、ありがたきお言葉にござりまする。では僭越ながら、私めから名乗らせていただきまする・・・」

 

 

1番 三塁 ナカタニ

 

「寸止め狸」。趣味は恋愛マニュアルの熟読→実行。

 

2番 二塁 キタウラ

 

「韋駄天狸」。防寒着を実家まで取りに帰るタイミングをはかっている。

 

3番 中堅 ゆっち

 

「キャプテン狸」。シェーキーズで「はっはっ」と嘔吐感。

 

4番 一塁 ニーロ

 

「カリスマホスト狸」。バーベQにおむすびを持参するなど、細やかな気配りが持ち味。

 

5番 左翼 なかおれ

 

「フリフリ狸」。塩コショウを振り、ケツを振る。今日も何かを振っている。

 

6番 右翼 救世主

 

「救世主狸」。以上。

 

7番 投手 ダルティッシュ

 

「狸王子」。別名、「大山」。理由は本人に直接お問い合わせください。

 

8番 遊撃 ハナモト

 

「遅刻狸」。1分の遅刻でこの打順。

 

9番 捕手 ツル

 

「なんちゃって狸」。毎度「伏兵」に徹するが、実力は主戦級。

 

「見事じゃ!!!よし、では宝塚まで行ってまいれ!!!!!!」

 

 

 

 

第二章 「勝機」

 

というわけで、宇宙制服の第一歩として俺たちは宝塚へ向かった。日本の国民的スポーツである野球を足がかりに日本を征服し、宇宙制服への基盤を固めるためだ。首領さまの考えることは、なんというかこう度肝を抜いている。

狸界の将来がたった9匹の双肩にかかっているかと思うと、武者震いがしてくるのだった。

 

電車を乗り継ぎ、乗り継ぎし、ようやく最初の決戦の地「逆瀬川」に到着した。

 

球場につくと、アップをする者、大便に行く者、塩こしょうを盛り勝利を祈願する者。来る試合に向けてみながテンションを高めていた。そして、ついに試合開始。

狸界の歴史に新たな1ページを書き加える時がきたのだ。

 

1回のオモテウラは両軍とも攻めきれず無得点。

2回のウラにパイレーツ1点先制。ピンチ続くも、ダルティッシュ冷静に後続をシャットアウト。

 

3回オモテ。

先頭のダルティッシュ、高めボール球をうまく叩きレフト前ヒット。

続くハナモト倒れるも、救世主の審判ポーズが漢字の「入」に似ていることに一同気づき、なごむ。ティッシュ二進。

9番ツルさん、レフトオーバーのツーベース。ダルティッシュ同点のホームを踏む。

押せ押せムードの中、ナカタニ。が、二塁ライナーでゲッツー。

相変わらず、審判救世主は

 

「入」。

 

その後ニーロのヒットなど出るも、緊迫した試合展開。5回オモテ。

先頭の救世主、三振に倒れる。しかし、続くダルティッシュが内角球を左中間。ハナモトがライト線へポトリ。待望の2点目を奪取。野球による宇宙制服に一歩近づく。

 

リードして迎えた5回ウラもダルティッシュ絶妙なコントロールで無失点。

 

6回オモテ。

 

一死後、ゆっちがキレイにレフト前。盗塁し、ニーロの三塁ゴロの間に三進。続くなかおれ、三塁線ボテボテのあたりも、三塁手エラー。一点追加。3-1。

 

「勝てる!」狸たちは一様に首領さまの喜ぶ顔を想像したそうな。

 

(下の画像は喜ぶ首領さま)

 

 

 

第三章 「暗転→虹色のガス」

 

6回ウラの守備。突如みだれはじめるダルティッシュ。甘く入るボールを的確にとらえられはじめ、エラーや連打がからみ、この回だけでなんと6失点。

 

疲れからか、動揺からか虚空を見上げるダルティッシュ。と、その時である。球場全体に怪しい空気がたちこめ、地響きが起こり始めた。

 

「何事だ??地震か??火事か??」

 

両軍がパニックに陥り、あたふたしだす中、ライトを守る救世主が・・・救世主が・・・なんとあの

 

「入」

 

の体勢になっているではないか!!

 

もぞもぞしだす救世主。「何事だ!?」と見つめる両軍。

 

救世主もぞもぞ。

 

両軍じろじろ。

 

救世主もぞもぞもぞ。

 

両軍じろじろじろ。

 

もぞもぞもぞ

 

もぞもぞもぞもぞもぞもぞ・・・

 

 

刹那、誰かが悲鳴ともつかない声をあげた。

 

「救世主・・・!!!!や、やややややややめろ!!!!!」

 

「人間の変化の術が解けちまう!!それだけは!!!」

 

わぁわぁ叫ぶ狸たち。

 

「や、やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」

 

 

 

BAFOOOOWWWWWWW

 

「が、我慢できなかったっすゥゥゥ!!!!」

 

 

 

--------------------しばらくの間、楽しい画像でお楽しみください--------------------

 

 

 

 

おしりかじり虫〜♪

 

おしりかじり虫〜♪

 

おしりかじり虫〜♪

 

 

 

 

 

_| ̄|○  勘弁して・・・

 

 

_| ̄|○

 

 

 

 

「フリフリ狸」なかおれは「2005年度狸界新人王」の底力を思い知ったそうな。

 

 

 

 

救世主のケツから放たれた謎の虹色ガスは瞬く間に辺りを覆い尽くした。

「入」の体勢から見事なガスを放「出」した救世主は早々に変化の術を解き、元の狸の姿へ戻ってしまった。ほどなく、他の狸たちも虹色のガスによって半強制的に狸の姿へ戻ることを余儀なくされてしまった。

 

「スラッガーズ」から成り下がってしまった9匹の狸たちは、それはもうただただ逃げ帰るしかなかった。

 

「うわーん、首領さまぁぁぁ。やっぱり人間(パイレーツ)にはかなわないよぉう」

 

 

 

第4章 「エピローグ」

 

ブルルルルル、ブルルルルル・・・

 

なんだ??ん??携帯??

 

ブルルルルル、ブルルルルル・・・

 

・・・

 

新着メール 1件

 

・・・

 

「スラ3-7で逆転負け・・・」

 

スラ負けたのか。ま、敵(ENEMY)がパイレーツならそれも仕方のないことかな。

 

というか、俺いつのまに寝てたんだろう。

 

・・・

 

しかし、ヘンな夢を見た。俺が狸の首領で、宇宙制服だと?? まったくばかばかしい。

 

・・・

 

さて、カラオケでも行くか・・・

 

 

---THE END---

 

Special thanks  Satoshi.K&Kenta.N

 

 

 

打撃記録

 

@中谷   三   遊ゴ  二直  三振

 

A北浦   二   三振  三振  二飛

 

B渡辺優   中   三振  二飛  左安

 

C新納   一   中飛  中安  二ゴ

 

D中尾   左   三ゴ  投ゴ  三失@

 

E北田   右   三振  三振  三ゴ

 

F小山   投   左安  左2  三直

 

G花本   遊   三振  右安@  投ゴ

 

H都瑠   捕   左2@  三振  三ゴ

 

     1 2 3 4 5 6 7 計

スラ   0 0 1 0 1 1 0 3

パイレ  0 1 0 0 0 6 × 

 

 

次は勝ちましょう。