10/16 ()  vsジェイルバーズ @瀬戸              文責:???

 

私 の 野 球 日 誌

 

 

キーンコーンカーンコーン♪

 

12時を告げるチャイムの音()と共に、教室を飛び出した私は、

「これならヒロシの指示通り普通に間に合うぜよ。」

と思いつつ、7分の時をかけて我が愛車「まなみ号」の待つ駐輪場へと向かった。

 

 

そのとき、老若男女が行き交う四条河原町では、ハリキリBOY・ヒロシが、闘気を纏い、一人雄雄しく仁王立ちしていた。

 

 

私はエース()・ヒロシが既に到着しているとは知る由もなく、秋の爽やかな鴨川の風を全身に浴びながら、一句詠んでいた。

 

大口を

  叩いて爽やか

     風を呑む

 

そうして、四条河原町に着いたのが1234分。

まずまずのタイムだ。

 

 

そうこうするうちに、梅田に到着したスラ一行は、阪神に乗り換えるべく、年々高度複雑化する地下街を巡り歩いた。

普段通り、臼井がトイレに行くと言い出したため、私は余裕をもって切符を買っていたが、当の臼井までもが寝返り、みんなと共に、先に急行に乗り込んでしまった。

 

そう。私は梅田に置いてけぼりを食らったのだ。

 

そうしたハプニングにも関わらず、冷静な思考を保っていた私は、次の直通特急に乗り、見事西宮で追いつき追い越し、芦屋で悠然と彼らを待ち構えていた。このとんだ珍事件は、今日の開幕戦のただの序章に過ぎなかった。

 

 

 

 

はいグラウンド行こう〜。

 

 

 

 

相手のピッチャーはストレートのキレがよく、変化球(スライダー)も曲がり始めは早いものの、なかなかのボールを投げる殿方だった。

 

 

それゆえ、初回はランナーを出しつつも、打ち崩すことが出来なかった。

スラの序盤(1・2回)の守備では、ノーアウト三塁、ノーアウト満塁という、大ピンチがありながらも、ヒロシの気迫に満ちた投球が、堅実な守備を呼び起こし、最小失点(21)で切り抜けることが出来た。

 

 

その後、スラは、TKG氏の三ゴロによって、すぐに追いつくことが出来た。

 

 

直後の守備では、エース・ヒロシの打たせて取るという心憎いまでの投球と、名手ゴメスの素早い飛び出しによって、史上最強と謳われるジェイル打線のクリーンナップを、リズムよくポンポンポンと三者凡退に抑えた。

 

 

ヒロシの小気味よい投球に触発された我らがスラ打線は、相手の投手交代を機に目を覚ました!!!!

 

 

その打線から繰り出される生きた打球に、鉄壁を誇るジェイルの守備もタジタジ。この回一挙6を奪取。

 

 

その裏、気を浴したヒロシは、ランナーを出すものの、すべてのアウトを三振で取る怪投。お決まりのトーンの高い雄叫びも出て、みんなの気分も上々↑↑のようだ。

 

 

しかし、快進撃を続けるスラナインを尻目に、私は形容し難い不安を感じずに入られなかった・・・。

 

 

次の5回表は、三者凡退。今考えてみると、1点を取られた後、0点どころか、あっさり三者凡退してしまったこの時、敗北という名の交響曲の第二楽章が流れていたのかもしれない。

 

 

 

 

 

カーーーン

 

 

 

 

 

甲高い音を残して、空高く舞い上がる打球を見た私は、即座にレフトへの飛球と判断し、

 

 

「レフト」

 

 

と小声で叫び、レフトの動向を見つめていた。しかーし、打球は無情にも見つめ合う両者の間にぽとりと落ち、スラエイトを唖然とさせた。

 

 

このお役所仕事のような緩慢なプレーにより、怒りに身を震わせるスラの狂犬、ヒロシ。

 

 

そんな心乱れたスラナインに、情け容赦なく降り注ぐ、血に飢えたジェイル艦隊の砲弾の雨あられ。

 

 

抗う術なく、最後のとどめを刺された戦艦スラから、何者か(オレは知らない)が放った火によって、火災が発生し、間もなく沈没。

 

 

燃え盛る炎だけが、哀しげな最終楽章のメロディーが流れる、冷涼とした10月の神戸の海を寂しく、儚く、映し出していた・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

〜 頭文字D の コーラの泉 〜

この試合では収穫もあった。三回表のスラの攻撃。無死から松岡氏が出塁後、盗塁し、U.渡辺が投ゴロによってランナーを進め、TKG氏の三ゴロによって、ノーヒットで1点を取ったシーンである。この場面では、各々が、自らの役割を認識し、それを忠実に果たすという、スラの上位浮上に必要不可欠な「考える野球」が実践されていた。

 

もひとつは、一死一・三塁から、ゴメス氏が遊ゴロを放ち、遊撃手が本塁送球後(セーフ)、一塁に暴投する間に、TKG氏が本塁に生還したシーン。この場面では、TKG氏のタイミングがきわどかったため、二塁から三塁へと向かうゴメス氏の走塁により、相手野手陣を牽制し、ゴメス氏は狭殺されたものの、TKG氏の本塁生還を達成した。これは、スキあらば、一つでも次の塁に進もうとする姿勢から生まれたものである。

 

今日の試合は、クオリティーが高く、そういった姿勢は随所に見受けられた。

 

ってな感じで、残り9試合もがんばってね。

 

 

 

スラ   00160 7

ジェイル 01017 9

 

1 松岡 右 中飛 三失  右安A 四球 盗1

2 渡辺 中 四球 投ゴ  投失@ 三振 盗1

3 高木 左 四球 三ゴ@ 左失@ 四球

4 福井 三 三振 四球  野選@ 遊ゴ

5 平松 二 投ゴ 三ゴ  三振

6 渡辺 捕 三振 四球  一ゴ

7 臼井 一 三振 三ゴ  中飛

8 齊藤 投 四球 四球  三飛

9 道斎 遊 二ゴ 内安  四球